角砂糖

 

 

人通りの多い道路沿いの
趣味のいい喫茶店で
ひとりで待ってる

少しだけ悲しい面持ち
地味な紺のスーツを着てる
寂しい私

来る 来ない 帰らない
それとももう帰りましょうか
角砂糖積み上げて待ちぼうけ

もっと甘かったふたりは
今はもう
最後の約束は窓の向こうの
枯れ葉に乗って散っていく

泣いている自分に驚いている
こらえ切れずハンカチを
まぶたに重ねる

この白い角砂糖だけが
それまでの時間を知ってる
さよなら あなた

今日 明日 いつの日か
こうなるのもわかってたけど
いつまでも続いててほしかった

じっとしみ出したコーヒー
おかしいね
最後に欲しかった言葉の形が
角砂糖に浮き出てる

最後の奇跡を二人で分かち合えなかった
涙が乾いたらひとりで帰ろう

もっと甘かったふたりは
今はもう
最後の約束は窓の向こうの
枯れ葉に乗って散っていく

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