傘がない

はげしいあめがふるように
こころがじんとひえてくる
ざんざかぶりのあめがまた
めがねのなかにおちてくる
つめたいあめにうたれつつ
たったひとりであるいてる
からだはとうにおもくなり
あしをだすのもつらいこと
このよのなかのゆううつが
ぼくをめがけてふってくる
ひとみをとじてかんがえる
いきぬくことのむずかしさ
しずくがひかるあかりさえ
くもったそらにきえていく
しにゆくもののひとりごと
かなしみさけるかさがない

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