時には叙情的な気分になってみたりして
君からの返事がないことを考える
何通出しても手ごたえのないこのメール
君は少し気まぐれなこともあったと
ぼくの不安な心をかきたてる
かたかたキーボード叩いて
四角に広がるメディアステーション
君はたぶんどこかでぼくのメッセージ読んでるはず
できたらいますぐぼくの質問に答えてほしい
ぼくらは気が合いますね
話も合うから仲良くなれそうだし
何も言わず君はハンドルネームを残して行く
ただ「うん」「ううん」なんてうなずきだけで会話をする
君のデータを教えてほしい
フォント同士のラブストーリー
できるならいますぐウイルスになって
君のハードまで飛び込んで行きたい
君の顔が見たい声が聞きたい
心だけは結構知ってるから たぶん
時には叙情的な気分になってみたりする
君の迷う時間が長いのが怖い
幾度のアクセス サマにならないぼくだけど
いつも楽しい会話の弾んだぼくらの歴史が
ぼくの不安な心をなだめてる