世界の半分はぼくのものじゃない 世界の一部分もぼくのものじゃない なのにぼくはここにいて 世界の一部にいることになる
半分の向こう側には そっくりそのままの世界がある そしてこちら側には 少しだけ見飽きた世界がある
ぼくだけの世界は本当に小さくて 困ってしまうくらい小さくて その中のもっとささいなことで 泣いたり笑ったりを繰り返している
その中のかなしいほうの半分に ぼくはつまづいてしまう 本当の世界の全体を知らずに ぼくは涙を流したりしている