はるか高く飛び立ち
宇宙をさまよう者たち
はしゃぎ過ぎたその後に
道しるべを忘れる
上もなく下もなく
放り出されて
北極星のないことに
気づくのだろう
確かなものがほしいのですか
指し示してほしいのですか
そこでは大気すら守ってくれないのに
星はただの鉱物のかけら
掘りだせるのはただのエネルギー
ぼくらが息を止めてしまえば
そんなものなにもいらないのに
日が暮れて夜になれば
ただこの部屋にいるだけで
星も月もぼくらのものなのに
部屋の片隅に壊れかけのコンパス
むっつりと北極を指している