ひとり
かなしみも枯れてしまえば
向かいあい手をさしのべる友達
思い出は淋しさを少しだけやわらげる かなしい時間は空気に融け
皮膚にしみとおり
もう消えない皺を刻む うつむいてわが子の死を悼む
年老いた母は形見の時計を見つめ
うす乾いた顔で話を やめた かなしみも過ぎてしまえば
向かいあい手をさしのべる友達
思い出がなくちゃ生きていけない
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