大きな古時計がまだ動いている つまりまだ九十九時間目だということ
いちご畑の永遠とともに 凍りついてしまった世界の時間
時は春 しかしどの季節でもなく 時計の針はゼロ秒を刺している
肖像画の微笑みが今にも とろけて崩れてしまいそうでも
時間を食べる生き物がいない限り 大丈夫だと思わざるを得ないのだ
古時計が最後の歯車を回す時 ぼくは秩序の終わりを見るだろう