なにかを忘れるための
それはやさしい夢でした
もやのように
あたたかく
今空は残酷な程快晴
蒼の覚醒は夢との離別
見込みなき荒野は目の前そして足元に
やわらかい光が
あの日はさしていたのでした
なにも思わず目を閉じて
ほほえんでしまいそうな
生命維持と支配欲と
種々の規定に絡め取られ
微妙な希望は注意深く排除されていく
好きなことが好きなままで
好きといえなくなりました
やすらかでむじゃきだった
ぼくらを包んだ日々でした
現状の心情は慎重に施錠せよ
日々の指示は絶妙に絶大で絶対
遵守こそが理由の総てなのだ