段ボールの森に抱かれて


いろいろあってクロネコさんに揺られて届いた我が荷物.それにしても
前回の引っ越し以来開いてない段ボール箱がどれだけあったことやら.
中には本とか本とかノートとか本とかいろいろ入ってるはずなんだけど
2年間開かなかったって事はもういらないってことなんでしょうか? でも
こういうのが絶対に捨てられない性分なんですな.学部時代からのノート
テキストプリント書き付けメモその他,ひとつたりとも捨てずにどっかに
とってあるものなあ.それが未開封段ボールの素なのである,というのは
わかってるよわかってるさ.それでもこの子は捨てられないんだよ,と
段ボールにすがりついて泣くのはあまりにもバカバカしいので当座の所
やめにしておく.あ,でもなんか嫌な記憶を思い出したぞ今更ながら.

やっぱり溜め込み好きだった小学生のころ親のひとがキレて「捨てる」と
言い放ち,目の前で火を付けられた事があったなあ.体を盾にしてかばい
子どもなりに一生懸命本を守ろうとした覚えがあるなあ.でも子どもは
しょせん子どもで親のひとは結局親なので,その後激しい言い争いの後に
「これとこれは諦める,でもこれとこれとこれとこれは捨てないで」と
結構冷静に必死な分類をしたような記憶があるなあ.その一件があった後
いいかげん親のひとも諦めたらしく本を蓄積していくことについては特に
何も言われなくなった気がするなあ.いずれにせよみっともない想い出.

で,現在も段ボールに囲まれて寝ているわけです.今回の住まいはあくまで
自分一人で借りてるものではないので,さすがに隅っこの方にひそませて
押し入れなんぞに収納しまくっているわけですが.きっと再度開封される
機会のないままひっそりとそこにありつづける本の束.それを見ていると
なんだか心がなごんで来るのはダメですか? とまれ引っ越しは完了した,
しかし開封するスペースがないのでパソコンなんかはすんごい後回しに
なってしまいましたとさ.この落書きを書くのもすごいひさしぶりだし.


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