言語学者になればよかった
えーっと,前にも書いたことがあるんですが,ぼくは純粋な日本人では
ありません.長崎伝来のオランダ人の血が1/64だけ混じってるんです.
…いや,どこをどうひっくりかえしてみても日本人にしか見えないのは
ともかくとして….髪の色も黒いし,肌の色は黄色いし,目はほんのりと
茶色がかっているように見えなくもない,程度.モンスーンを身に受けて
育って来たみごとな日本人なんですね.だいたい1/64という世代なんて,
おじいさんのおじいさんのおじいさんが純粋オランダ人だってくらいで
もうその血筋の名残りはどこにも見当たらない状態になってるんですが.
だけどこういった話を聞いてから,やっぱりオランダという国が少しだけ
親近感を持って接することができるようになりましたね.これまでぼくが
「オランダ」という国に対して持ってたイメージってば,ちゅーりっぷと
うさぎの絵本と風車と干拓地,くらいしかありませんでした.…いやいや,
じゃあいまどれくらい知ってるのかと言われると,そんな増えてるわけでも
ないんですが.とりあえず小銭が貯まったらオランダ語の文法書・辞書など
めくってみようかな,という感じでのほほんと関わってみたいと思います.
…なんだかんだ言って言語に関することは好きなんだなあ.骨の随まで….
そういうほのかなさみしさの中でぼくは言語学者を諦めようとしてます.
いや,こういうのはきちんと振り切らないと.なんとかプログラマとして
身を立てていかなくてはならないのですっ,と言い切っておかないとね.
そしてしばらく時が経ち,「あのとき言語学者になっていたらねえ」とか
なんとかいいながら,縁側でお茶をすすってひなたぼっこするような余生が
送れたら最高なんですけどねえ.過去を振り返ることで夢が豊かになるなら
それもまたひとつの生き方.祖先である名も知らぬオランダ人のことなどに
思いを馳せつつ,だらーりと生きているのであります.…まあ,それよりも
今はいそいそ就職活動に身をいれないといけないんですけどね.世知辛く.