たとえ勝てはしないゲームでもどうにかなるの


ぐだぐだになってます,最近.花粉症→鼻詰まり→口だけで呼吸→喉に
負担がかかる→結果として咽頭炎→発熱,という最悪のシナリオを見事に
辿っていってしまって,仕事も三日間休みました.かなりツラいです.

でも休みを取るとそれでゆっくり養生できるかというと,じつはそうでも
なかったりするのですね.食事の支度は自分でしないといけないし,あと
前にも書いたように普段できない瑣末事をやらなくちゃいけなくなります.
今日も喉は痛いわ熱は出てるわの状態なのに役所に呼び出されてしまい,
ハンコ持って出かけました….で,住所と名前書いて書類提出したんですが
受付のおねいさんに怪訝な顔をされました.で,「ご本人さんですよね? 」
「はい,そうですが」「住所を言ってもらえますか? 」「え? 」いきなり
そういうこと言われるとは思ってなかったのでおろおろ狼狽.どうやら,
住所の番地を間違えていたらしい.今更になって住所を正しく覚えてない
自分の記憶力に呆れます.たまたま間違っただけなのかもしれないけど.

なんとか誤解を解いて,とぼとぼと雨の中家路を急ぎました.頭の中が
ぼんやりしてて….家のドアの前に立って,鍵を差し込んで….あれ,
鍵が回らない.何度もがちゃがちゃやった挙げ句,そこはうちの前では
ないことに気付きました.階が違う.ていうか他人の家.ドアレンズの
向こうからそれこそ「この髭面のオッサン何者? 」とか恐怖心を与えて
いたかもしれず,こそこそと階段を上がりました.いや,風邪のせいで
頭がボケてるのかもしれないけれど,これはこれであんまりだろうと思い.

住所もまともに言えないし自分の家を間違うし,かなり本格的に若年性の
痴呆症入ってると思いましたね.そういえば今日,市役所にて見掛けた
少々痴呆気味と思われるおばあさま+その娘とおぼしきおばさまが交わした
やりとりを思い出しました.「ここ何階? 」「ここさっき来たとこやんか」
「これからどこいくん? 」「これから帰るんやんか」….自分の状態が
よくわかっていないというのは,当人に取ってみればとても不安なのです.

ぼく自身も似たようなもの.何やってるのか自分でもわからない.それに
仕事を休んじゃってるせいで精神的社会的に弱っており,なんだか強烈に
「もうだめだ」感が強くなってしまい,部屋に戻って少しめそめそしながら
布団にくるまって寝てました.ちょっと情緒不安定.ヘッドホンをしたまま
寝倒してて気付けばもう夕方.はあああ,何もしてないのに今日はとても
疲れたよ.ぐしゃぐしゃと鼻をかみながら永遠とも思える不安感におびえ
泣き続けるような気がしてきて.なんだか無性に誰かとつながりたいという
欲求だけが募りました.…たとえ負け通しの人生だとしても,それはそれで
自分のせいだし何とかするつもりではいるんですが,ひとりでいることへの
恐怖を感じたのは実は初めてでして.やっぱり身体に合わせてこころの方も
弱ってるのだな.過ぎて行く季節の中で,こんな日もたまにはあるんだな.

でもどうにかしないと.…どうにかなるんだろうか.でも実際はどうにでも
なるんだろうな.そんなことを考えつつもただ過ぎて行く春の長雨の一日.


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