同居のひとがごそごそと部屋の掃除をしていると,
うおーとかひょえーとか奇声をあげている.そして
昔の写真だとか取っておいたパンフレットだとかを
しげしげと見つめている.完全に引越し前の荷作り
現実逃避モードに突入している模様.ぼく? ぼくは
最初から掃除なんかしないから遺物の発掘そのものが
ありえないのさ.時々地層が逆転して奇妙なものが
表面に現われることはあるけれど,それもまた一興.
で,「このへんの本は興味あるんとちゃう? 」と
数冊本を持ってきてくれた.…『作曲技法』ですか?
まあ食指は動くけれども.ものすごい専門書なので
いきなりわからない専門用語たくさんなんですけど.
開いた1ページ目が四分音楽器(ハルモニウム)って
いったいどうなんですか.黒鍵がコマ切れになった
ピアノのようなものの写真.目次を見るといきなり
調性のカデンツ,IIVVI/IIIVIって言われても.
コード進行や音の運びについてなんか知らないぞ.
そりゃあ知っていきたいとは思ってるけれどもさ.
次に束で渡されたのが『GREAT COMPOSERS』.うう,
こちらは確かに貪るように読むかも.チマチマした
雑学が好きですから.作曲家の生涯をあれこれと
記しているのはついつい読むと思う.だけどこれ,
全部で100冊あるんですけど….家中ひっくり返せば
揃うらしいけれど,そこまで掃除する気力はないぞ.
あとは….ぼくが買ってどっかやったと思っていた
『病める心の記録』と『西原理恵子のやっぱり
おくられてうれしくないポストカード』がなぜか
そちらの部屋から発見される.自分の本棚に格納.
きっとまだぼくの部屋の開いてない段ボール箱から
いろんなもんが出てくるに違いないが,それはまた
老後のための楽しみに取っておくのです.うひひ.