A Scenery Like Me

曇りがちな空を睨みつけながら会社へ.
雨降るな雨降るなと呪詛を唱えながら.
ねろねろと仕事をして,なんともはや
疲れ切ってなんとか週末を迎えました.
やはり金曜日はすさむな,仕事内容が.

家に帰ってドラえもんを観賞して和む.
しかしそれも束の間,後の暇つぶしで
世知がらい世の中を見知ってしまった
実は元ネタの原作はどれも読んだこと
ないんです.ええ,ドラゴンボールも
スラムダンクも幽遊白書も,何ひとつ
読んだことないんです.ごめんなさい
世の中のメインカルチャーを知らずに
世界のすみっこばかり見つめてたから
こんな人間になってしまったんですよ.

泣いても仕方ないのでそんな自分への
抵抗力をつけるため自分の好きな物を
もっと好きになってやる.てなわけで
友人から送ってもらった DVD を観賞.
が,心無い業者の手によりいらん音を
付け足されていたそうで,友人により
音声部分をばっさり落とされ無声映画.
もともとトーキーではないカツドウで
あるからこれでいいのです.1923年の
『眠るパリ』と1924年の『幕間』です.

『眠るパリ』は初めて見たけれど実は
SFで面白かった.富裕な商人が健気で
かわいらしかった.『幕間』はやはり
ダダイズムなひとたちがわんさと出演
しているのが千両でございます.でも
無声なので音楽もざっぱり落とされて
おります.まあ,元のビデオでは変な
無関係なジャズピアノが伴奏だったと
いうことなので,むしろそれがなくて
純粋に映画を楽しめたからよしとする.

で,探したら世の中いろいろよくした
ものでして,YouTube に転がってたよ.
しかもちゃんとサティ作曲の伴奏付き.

こういうものばかりを見て育ったから
こんな人間になってしまったんですよ.
サティによる背景音楽は家具の音楽と
呼ばれ,主張しないでただ音楽である
ことに一貫しております.映像込みで
こういうものが観賞できるのは素敵な
時代じゃありませんか.そんな幸せに
感謝しながら明日へのコマを一歩進む.

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