こわれもの

新井理恵の著になる「×ペケ」という本には各章ごとに
小さな寸鉄が書かれているのですが,その中でこのような
ものがあったと記憶しています.『人間は何故かどこを
どう考えても 自分にとってどうでもいい事に対して
我知らず信じられないほど激しく感情が動く事がある』.
このことを身をもって体験してしまいました.笑うなよ.

グラスを割りました.100円均一で買った安いやつ.まあ
確かに長く使って来た,というわりには引っ越してからの
話なので一年以上とは思えない.愛着がつくほど大切な
ものではないわけです.また買えばいい話.それなのに.

なんだかものすごく落ち込んでしまいました.なにをどう
思考をすっ飛ばしたのか知りませんが,「もう自分なんて
いないほうがいいんだ」とか思い詰めるまでに.たかが
100円のグラスですよ? ということは理屈でわかってても
すべてどうでもよく,かなりダウンしていたのであります.

昨日の昼には先輩と連れだって浮かれて遊んでいたのに.
快気祝いとしてケーキなどいただいてうまうま食べて
いたというのに,単にグラスが割れたというそれだけで
精神安定剤が必要なほど落ち込むって壊れやすいにも
程があります.最近働いてないせいか妙に情緒不安定で
ゆめゆめ油断はできません.粛々と自宅待機の日々です.

今日の夕方ようやくある程度立ち直って,夕飯を作るべく
買い出しに出かけました.料理というのはそれだけでも
クリエイティヴな活動なので,心に効く薬なのですよ.
ついでに100円均一でグラスを4つ買い,自転車のカゴに
荷物を載せたのですが.積みかたが悪くて荷物が落下.
グラスは無事に残ったのですが,その他食料品を路上に
ぶちまけてしまい.卵などぐちゃらけさせる.またかよ.

…逆になんだかすっきりしました.ここまで情けないと
もう笑うしかないというか.そんなネガティヴな思いで
今日も生きることにしました.結論そんなんでいいのか.

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