ごろごろごろごろごろごろごろごろごろ.
重いよう.こんな大きな楽器,買うんじゃ
なかったよう.10kgオーバーの楽器を
ハードケースに収納し,あとはカートで
ごろごろごろごろ.一応,細心の注意を
払ったつもりではありますが,がたがた….
さて式場に着きました,馴染みの顔や
5年くらいのスパンで会っていない顔が
三三五五と集まって来る.最初は時間が
余っているのでのそのそしていたが,
いよいよ結婚式の段取りができました.
神式でもキリスト教式でも仏前式でもなく
人前婚というシステム.ここにいるみんなが
幸せになる二人の証人となります.そして
盛大な拍手で,親族友人皆々様でお見送り.
さてしばらくロビーで寛ぐ.飲み物には
アルコール含有率高い.ちゃんと確かめて
無難なオレンジジュースを適当にいただく.
さて披露宴の始まり始まり.ものすごい
お誉めのおことばを担当教官や上司から
いただいて照れる御両人.しかしこの時
楽譜をクロークに預けっぱなしだった
ことに気がつき,とんだ野暮天ですが
こっそり会場を抜け出してクロークへと
向かいます.預けた鞄から譜面のみ出して
ひとまず準備万端は整えた.ただ単に道具が
揃っただけで,それを演奏するスキルは
まだいまひとつなのですが.そういう時は
開き直りも芸の内,徹底的に遊んでみます.
そして持論.婿殿はどう頑張ったとしても,
披露宴の主役はお嫁様.このラインをちゃんと
踏まえておけば間違いはあるまい.スピーチの
番が回って来ましたので,演ってきまーす.
ワーグナーの歌劇『ローエングリン』で
有名な,婚礼の合唱からスタート.しかし
最終音の E を長くながーく伸ばして溜め….
そして『オペラ座の怪人』より,有名な
Overture のあの旋律へと繋ぐ.とりあえず
認知度は高く,キャッチーなのでそこそこ
ツカミにはなりました.おどろおどろしい
雰囲気を醸し出したところで『拙者,披露宴
会場の怪人,いやさ,アコーディオン侍じゃ.
♪ててけてててけて(以下プライバシー問題の
配慮につき中略させていただきます)〜.
披露宴で「残念」という言葉は出せないので,
右手と左手で適当にオチになる音を作ります.
で,これだけで帰るのもなんですので,
歌を歌います.ちょっと歌詞を変更して
忌み言葉がないように.良い曲なんですが
結婚式ではちょっとキワい単語が多いので
いくつか修正しないといけないんですね.
「終わる」を「届く」と言い替えたり,
お祝いの歌としては1番だけ歌っとくのが
吉です.が,演奏していて気づいたこと.
普段狭いコンクリートボックスの中で
練習してるから,自分の演奏した音は
しっかり反響して聞こえるものなのです.
しかしこういう余興の場で考えると,音の
反射がなくなって,自分が弾いているはずの
音がぜんぜん聞こえなくなっちゃいました.
ああ,両手がトチリはじめる.誰か止めて.
いや,止めるも忌み言葉だな.ともあれ
へっぽこアコニストは中盤とちりまくるも
メロディの締めのハーモニーを使い,最後の
印象はよかったはず.はい,今日仕事終わり.
お料理おいしくいただきました.不思議な
和風イタリアンなメニューでしたが,割りと
食べられた方でした.キライなものがあえrば
誰かにあげるか,最初から手を着けないのが
一番だと思っていますよ.ああ,デザートが
メロン使ってなかったらよかったのに….