白玉の歯にしみとほる秋の夜の

だめ.だめなんだよ.だめなんだよ.
どうしても目が醒めず,腐っていく.
同居のひとが車で送ろうかと言って
くれたのに,それに乗ることすらも
できずに座った状態から崩れ落ちる.
これは出かけられない,今日はもう
休むことにしましたが,連絡手段が
動かせない.手がぶるぶる震えます.
タイピングしようがないので,もう
音声を録音して送信.本当は音声で
文字を入力してそれを送信しようと
思っていたのですが,もうモードを
切り替える元気すらなくて.無事に
送信したら,寝る.ずるずると寝る.

はたと目が醒めたら十七時半でした.
同居のひとの電話で叩き起こされて
今の状態がどうなっているかを知る.
薬がちゃんと効かなかったのかいや
効きまくったのか,ながーい睡眠に
なってしまった.一日まるで落とす,
えらいこっちゃな現状です.そして
これから帰るけど晩ごはんなんかは
どうしますか,と尋ねられましたが
もう今日はここから出かけるの無理.
何か食べ物を買って帰ってきて,と
お願いをします.どうかどうかもう.

しばし待って同居のひとが帰宅する.
今日はなんだか大変だったよ,もう
何もしたくないよ,眠っていたいよ.
泣き言を言いながら晩ごはんにする.
一緒にテレビの録画を眺めて食べる.

食事が終わったら,お風呂の支度を
いたしましょう.栓を抜いて洗って
栓をして貯める.いつものやつです.

同居のひとにさくさくと入浴をして
いただいて,ぼくも急いで入ります.
今日はしっかりとお薬が効くように
なんとか祈る気持ちでおやすみする.

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