ぶんちゃっちゃ,づんちゃっちゃ.なぜだか
アコーディオンのベース部分を練習していると
四拍子の曲なのにいつのまにか三拍子へ勝手に
移行してしまうことがあります.確かに練習で
使う曲には妙に三拍子の曲が多いと感じます.
昨日うろうろしている時に,楽譜をちらちら
冷やかしていたのですが,もう最初の最初から
ピアノやる奴はこれやっとけ,という代名詞の
バイエルを始めて手に取ってみました.しかし
四拍子ー三拍子ー四拍子ー三拍子ー.ふむふむ
このとおりに弾けばいいのかと思っていたら
左のページは先生が,おまへは右を弾きやがれと
いうシステムになっていることを知りました.
すいません,この年まで生きていても知らない
ことがたくさんたくさんあるのです.そして
バイエル,それはちゃんとピアノの先生がそばに
いないと潜り抜けることすらできない壁であると
思い知らされ打ちのめされたのでございます.
そうだよなー,ピアノのお稽古なんてぇのは
上流階級のお嬢ちゃんお坊ちゃんが通ってて
早期情操教育と名付けられた芸を仕込まれて
いるんだよなあ.運がよければ絶対音感とかの
オプション付き.もちろん家にはピアノ装備,
アップライトなら許す.まだ許せるのだが,
自宅にグランドピアノなぞ装備していた場合は
突き飛ばして仰向けにひっくり返ったところを
軽く内蔵破裂する程度に踵でツイスト踊ってやる.
クリスマスシーズンにサンタやツリーの飾りを
明らかに外に向けて光らせている裕福な家庭の
外壁に座り込んでマッチ棒を擦りたくなるこの
プリミティヴな気持ち,わかりますかあなたに.
で,そんな黒い炎が心の中でゴゴゴゴゴゴと
燃え盛り,バイエルを棚に戻す…前に値段を
見てみる.…500円? 安い? ぼくの持ってる
アコの練習教本でも1800円やぞ? おや意外と
庶民派なお値段で提供させていただけてる?
そう思ったのも束の間,違うんだ,ピアノは
やってるお嬢さまやお坊ちゃんが多いから
この値段でも採算がとれているだけなんだ.
アコーディオンやコントラバスの教則本が
高いのは仕方ない,しかし金持ちピアノ娘が
安い値段で教則本を手に入れてるとなると
また話は別である.情念の黒い炎アゲイン.
…そんな理不尽なムカムカを突拍子もなく
思い出しては,また四拍子と三拍子をミス.
カリカリしながらぶんちゃっちゃっちゃ.